FIRE後、iDeCoはどうする?私が考えた最適解は「月5,000円」だった。

こんにちは、NAOです。
2026年3月31日、私は長年勤めた職場を退職し2026年4月1日、45歳でFIRE(早期リタイア)という新しいステージに踏み出します。
これからは、資産を「増やす」以上に「守りながら賢く使う」フェーズに入ります。そんな中で、フォロワーさんからよく聞かれるのが「FIREしたらiDeCo(イデコ)ってどうすればいいの?」という疑問です。
結論から言うと、私が出した答えは「月5,000円で拠出し続ける」です。一見、メリットが薄そうに見えるこの選択こそが、実は「出口」での課税を最小限に抑えるための戦略なのです。
あなたのiDeCo、出口で課税されませんか?戦略を左右する「5つの判定基準」
iDeCoの出口戦略は、実はオーダーメイドです。以下の5つの基準をチェックしてみてください。
- 退職時の年齢(FIREのタイミング):60歳までの「空白期間」が何年あるか。
- 退職金の有無と金額:すでに退職所得控除枠を使い切っていないか。
- iDeCoの加入期間:非課税で受け取れる「枠」の大きさを決める最重要項目。
- 現在の運用額と資産の「色」:出口で枠を溢れるリスクはないか。
- FIRE後の所得見込み:拠出による「入り口の節税」が機能するか。
【重要】退職金が先の場合に立ちはだかる「19年ルール」の壁
iDeCoの受取には、非常にシビアなルールがあります。私のように「先に職場の退職金をもらい、後にiDeCoをもらう」パターンでは、「前年以前19年以内」に退職金を受け取っていると、重複期間の控除枠が差し引かれるという調整が入ります。
次のサイトが参考になります。(https://www.daiwa.jp/lp_dc/ideco/column/article_344/)
【2026年改正】「10年ルール」と、さらに厳しい「19年ルール」の壁
iDeCoの一時金受取を考えている人が、絶対に無視できないルールが2つあります。
① 2026年改正「10年ルール」
iDeCoを先に受け取り、その後に退職金を受け取る場合。これまでの「5年」から「10年」に空けるべき期間が延長されます。
② 退職金が先の場合の「19年ルール」
私のように「先に職場の退職金をもらい、後にiDeCoをもらう」パターン。この場合、前年以前「19年以内」に退職金を受け取っていると、重複期間の控除枠が差し引かれるという、より厳しい調整が入ります。
私の場合、2026年(45歳)で退職金をもらい、2041年(60歳)にiDeCoを受け取ります。間隔は15年。つまり、「19年ルール」の対象となり、iDeCo受取時の控除額が一部削られることが確定しているのです。
私の場合、45歳で退職金をもらい、60歳でiDeCoを受け取る予定です。
- 退職金受取:2026年3月
- iDeCo受取:2040年以降(60歳時)
- 受取の間隔:約14年〜15年
「19年(20年)」の空き時間に届かないため、私はiDeCo受取時に控除額が一部調整(減額)されることが確定しているのです。
【実証】45歳FIRE。私が「逆算」して導き出したiDeCoの着地点
では、ルールに基づいた私のシミュレーションを公開します。
- iDeCo加入期間:2017年〜2040年(約24年)
- 本来の控除枠:約1,080万円
- 重複期間(調整対象):2017年〜2026年(約9年 ※1年未満切捨)
- 差し引かれる額:40万円 × 9年 = 360万円
- 実際に使える非課税枠:1,080万円 - 360万円 = 約720万円
退職金で控除枠を使い切るケースでは、60歳時点で使えるiDeCoの無税枠は、本来の1,080万円ではなく、「720万円」まで目減りするということです。
それでも「月5,000円」で「70万円の枠」を積み増す理由
「枠が減るなら、拠出をやめてもいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、ここにiDeCoの「ボーナスルール」が活きてきます。
退職所得控除は、加入21年目以降は「1年につき70万円」の控除枠がもらえます。私の場合は2037年頃からこのフェーズに入ります。
退職所得控除額の計算式
退職所得控除は、iDeCoの加入期間(1年未満は切り上げ)によって以下の2つのステージに分かれます。
| 加入期間(A) | 退職所得控除額の計算式 | 1年あたりの控除額 |
| 20年以下 | 40万円 × A | 40万円 |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 × (A – 20年) | 70万円 |
つまり、21年目以降の期間は、たった月5,000円(年間6万円)を払うだけで、毎年70万円分の「出口で無税になる枠」を予約し続けていることになるのです。将来の大きな節税メリットを確実に手にするために、月5,000円は非常に効率の良い投資と言えます。
「とりあえず金(ゴールド)」での運用が結果オーライだった。出口の枠を溢れさせない「守り」の運用術
私のiDeCoは現在、低リスクな「ゴールド」が中心で現在約400万です。
現在の資産残高をゴールドで守り、月5,000円でコツコツ積み増せば、15年後の受取額は先ほど計算した「調整後の非課税枠(約720万円)」の付近にほぼ収まると予測しています。
そのころまでにインフレなどでゴールドが爆上がりする可能性もあるかもしれませんが。
逆に、自営業者になると公務員に比べて掛け金を上げられます。それだからと掛金を上限(月6.8万円)まで増やしてしまうと、出口で1,000万円を大きく超えてしまい、せっかく積んだ元本に対して多額の課税が発生します。
拠出時の所得控除が使えるならまだしもその恩恵を受けられない上に出口でも課税されるのであれば無理してiDeCoで運用するメリットは大きくありません。
FIRE後の私にとって大切なのは「入り口の節税」ではなく「出口のコントロール」です。
結論:iDeCoは「無税の受取権」を育てる場所。主役をNISAに譲る、攻守のバランス
私にとってのiDeCoは、月5,000円を払って「将来の無税枠」を買い続ける戦略的な拠点です。
所得控除のメリットが薄れた今、iDeCoに過剰な資金を集中させる必要はありません。浮いた資金は、いつでも引き出せて出口の課税がない「NISA」や特定口座に回すのが、FIRE生活の流動性を守る賢い選択だと考えています。
皆さんも、ご自身の退職時期から「60歳までの残り時間」を逆算して、最適な掛金を見直してみてはいかがでしょうか?












