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株式投資の「終わり方」──資産をどう使うかが本当のゴール

投資を始めるとき、多くの人は「資産を増やすこと」を目的にします。けれども最近読んだ『つみたて投資の終わり方 100年生きても大丈夫!: 人生後半に向けた投資信託の取り崩しメソッドを解説!』カン・チュンド (著)という本の冒頭に、こんな言葉がありました。

投資の目的はお金を増やすことではなく、積みあがった資産を計画的に取り崩し有意義に使っていくこと。その時初めて個人の投資は完結する。

この一文に強く共感しました。資産形成は「手段」であり、最終的なゴールはその資産をどう活かすかにあります。今回は、FIREしたあとの資産の「使い方」、取り崩しについて考えてみたいと思います。


資産の使い方にはいくつかの選択肢がある

資産を取り崩して生活費に充てる方法には、代表的に次のようなスタイルがあります。

  • 定額で取り崩す
    生活費を一定額に設定し、資産から毎年同じ金額を取り崩す方法。計画は立てやすいですが、市場の暴落時には資産の減少スピードが加速するリスクがあります。
  • 定率で取り崩す
    資産残高の一定割合(例:2〜3%)を毎年取り崩す方法。資産寿命を延ばしやすいですが、生活費が市場環境に左右されやすく、安定感に欠ける面もあります。

こういった取り崩しは65歳や70歳など定年後に取り崩しを始める場合にはある程度先が見えているのでありかもしれませんが、30代や40代でFIREを達成した場合は事情が異なります。


若い世代のFIREに潜む「暴落リスク」

30代・40代でFIREをすると、死ぬまでに複数回の大きな株式市場の暴落を経験する可能性が高いと思っています。歴史を振り返れば、リーマンショックやコロナショックのような急落は10〜15年に一度のペースで訪れています。最近は植田ショックやトランプ関税ショックなどその間隔が短くなってきているような気がしています。もし 取り崩しスタイルで生活していると、そういった暴落時に資産が急減したところで取り崩す場面が出てきて、精神的な負担が非常に大きくなります。

「資産を減らさないように取り崩す」ことが目的化してしまうと、せっかくの自由な生活が不安に支配されてしまう危険もあります。FIREは本来、人生を自由に設計するためのものなのに、資産の減少に怯える日々では本末転倒です。


私の考える戦略:定年までは配当中心で

そこで私自身は、定年年齢までは「資産の取り崩し」ではなく、主に配当収入で生活するスタイルを考えています。

  • 配当は市場価格の上下に左右されにくく、生活費の安定につながる
  • 暴落時でも「資産を減らしている」という心理的ストレスが小さい
  • 子供が成人し、将来の支出が見えてきた段階で、資産の取り崩しを組み合わせる

つまり、前半は配当中心、後半は取り崩し併用という二段構えの戦略です。

そういった戦略でFIREするにはどれぐらい資産が必要かという視点でシミュレーションしてFIREの決断をしました。

また、このときにインベスコの世界のベストなどの毎月分配型の投資信託などはとても使い勝手の良い仕組みだと思っています。自分で取り崩すのは、手間もかかりますし、定期的に取り崩していくという行為自体が今まで資産形成をしてきた人にとっては不慣れでストレスを感じやすいと思います。
そんな時自動で分配してくれるのはとてもありがたいです。もし株価が下がっているときに特別分配金となってもそれは上記で述べたような資産の取り崩しと同じことです。要するに自分で取り崩すか、自動で取り崩ししているかの違いです。下落時でも自動でやってくれますので、自分で売るよりはよっぽど精神的には気楽です。


まとめ

投資のゴールは「資産を増やすこと」ではなく、「資産をどう使うか」にあります。
特に若くしてFIREを達成する場合は、暴落リスクを見据えた資産の使い方が重要です。

  • 定年まで:配当中心で安定した生活を確保
  • 子供の成長や支出の見通しが立った後:資産の取り崩しも活用

このように段階的に資産を活かすことで、精神的にも安定し、FIRE生活をより有意義なものにできると考えています。


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