高配当株投資を続けていると、ある日ふと気づく瞬間があります。
「この銘柄、気づけば株価が3倍になってる…!」
配当目的で買ったはずの銘柄が、思いがけず大きく値上がりしている。
そんなとき、あなたならどうしますか?
- このまま保有して配当を受け取り続ける?
- それとも、売却して別の銘柄に乗り換える?
この記事では、高配当株に含み益が大きく出たときの判断基準について、私自身の投資スタイルやシミュレーションを交えて解説します。
「売却して乗り換えるべきか?」「保有して配当を受け取り続けるべきか?」と迷ったときの参考になれば幸いです。
「高配当株=ずっと保有」が正解とは限らない
高配当株投資というと、「一度買ったらずっと持ち続ける」というイメージを持つ方も多いかもしれません。
確かに、安定した配当を長期で受け取るという戦略は王道ですし、私も基本的にはその方針です。
ただし、すべての銘柄を永久保有するわけではありません。
中には「このまま持ち続けてもいいかな」と思える銘柄もありますが、他により魅力的な銘柄が見つかれば、乗り換えを検討することも十分にあり得ます。
特に、株価が大きく上昇して含み益がたっぷり出ている場合は、「売却して資金を再配置する」という選択肢が現実味を帯びてきます。
実例:株価が3倍になった高配当株、どう判断する?
ここで、私が実際に使っている売却判断のシミュレーションを紹介します。
シナリオ:取得価格500円 → 現在価格1,500円
- 取得価格:500円
- 現在価格:1,500円(株価3倍)
- 年間配当:30円
- 含み益:1,000円(200%)
- 税引き後売却益:797円(税率20.315%を考慮)
- 売却後の手取り資金:1,297円
- YOC(取得価格ベース利回り):6.00%
- 現在価格ベース利回り:2.00%
- 同じ配当を得るために必要な利回り:約2.31%
このシミュレーションから見えてくること
- YOCは6.0%と高水準ですが、現在の利回りは2.0%にまで低下しています。
- 売却後の資金1,297円で、利回り2.31%以上の銘柄に乗り換えられれば、配当収入は維持可能です。場合によっては今より配当を増やすことも可能です。
- さらに、割安で成長性のある銘柄に乗り換えられれば、将来的なキャピタルゲインも狙えるというメリットもあります。
このように、含み益が大きくなったタイミングでは、「売却して再投資する」という選択肢が現実的になってきます。
もちろん、保有継続にもメリットはありますが、数字で比較することで納得感のある判断ができるようになります。
売却か保有か?判断のための5つの視点
① 配当収入を維持できるか?
売却後の資金で、同じ配当額を得られる銘柄に再投資できるか。
これが最もシンプルで実践的な判断基準です。
利回り2.31%以上の銘柄が見つかれば、配当収入は維持できます。
さらに増配余地がある銘柄なら、将来的には今よりも多くの配当を得られる可能性も。
② 今の銘柄の利回りは魅力的か?
取得価格ベースでは6.0%のYOC(利回り)でも、現在価格ベースでは2.0%に低下しています。
つまり、今から同じ銘柄を買う人にとっては、あまり魅力的ではない水準。
「今の自分にとっては高利回りだけど、他人から見たら割高」
そんな状態になっていないか、冷静に見直すタイミングです。
③ 割安で魅力的な銘柄が他にあるか?
売却しても、再投資先がなければ意味がありません。
むしろ、配当が減ったり、リスクが高まったりする可能性も。
だからこそ、「今より割安で、利回りが高く、将来性のある銘柄」が見つかったときが、乗り換えの好機です。
④ キャピタルゲインを確定する意味
含み益は「幻の利益」とも言われます。
売却して初めて、現金として手元に残る利益になります。
特にFIRE後の生活では、資産の一部を現金化しておくことが精神的な安心につながることもあります。
⑤ 売却後の納得感があるか?
最後に大切なのは、「売ってよかった」と思えるかどうか。
数字だけでなく、自分の投資方針や価値観に沿った判断かどうかを確認しましょう。
私のスタンス:柔軟な乗り換え戦略で資産効率を高める
私は「高配当株=永久保有」とは考えていません。
むしろ、配当収入を維持・向上させながら、資産効率を高めるための柔軟な戦略を重視しています。
- 含み益が十分に出たら、売却も選択肢に入れる
- 売却後の資金で、より割安で利回りの高い銘柄に乗り換える
- 配当収入を維持しつつ、将来的な値上がり益も狙う
このような視点でポートフォリオを見直すことで、FIRE後の安定したキャッシュフローと資産成長の両立が可能になると感じています。
まとめ:含み益が出たら「再投資の視点」で見直そう
高配当株に含み益が出たときは、ただ「ラッキー」と思うだけでなく、再投資の視点で冷静に見直すチャンスです。
- 今の利回りは魅力的か?
- 売却後の資金で、同じ配当を得られるか?
- より魅力的な銘柄が他にあるか?
こうした問いを自分に投げかけながら、感情ではなく戦略で判断することが、長期的な資産形成には欠かせません。













