信用取引との新たな付き合い方

FIRE達成後の新たな気づき
信用取引は、資金効率を高めるための強力な手段です。しかし、その一方で「追証」や「金利負担」といったリスクも抱えています。私自身、これまで20年以上信用取引を続けてきましたが、長い間「フルレバレッジこそ最強の資金効率」だと思っていました。
実際、フルレバで勝てるときは大きく勝てます。1年で自己資金の倍以上を稼げるときも何度もありました。
しかし、ショック級の暴落が来るたびに大きく資産を削られ、その後の回復局面で十分に恩恵を受けられない、消極的になって思い切り攻められないという状況が何度もありました。
ところが、FIREを決断して信用取引を一度手仕舞いし、その後は信用を控えめにしたスイング中心の運用に切り替えたところ、驚くことに資産の増加ペースがフルレバ時代とほとんど変わらないことに気づきました。(そのことはXでもポストしました。)
同じ期間の日経平均と私の資産推移の比較。
— NAO@FIRE 2026.3 (@nao_toushi) December 20, 2025
ちなみに資産の赤線の左側は信用フルレバ時代、右側はほぼ現物のみ。
資産増加のベクトルの傾きが変わってない!?
もしかしたら現物のみでやっていても良かったのかも🤣… pic.twitter.com/TCRzeRsG0M
この経験から、私は信用取引との向き合い方を根本的に見直すことにしました。
本記事では、私がこれから実践しようとしている新たな戦略を解説します。
信用取引について
信用取引については過去の記事でも書いています。信用取引の仕組みや魅力、リスクなどについては前回記事を参考にしていただければと思います。
前回記事はこちらから👇
リスクを抑えた新たな戦略
FIREを決断すると当然給与収入はなくなります。わたしはその代わりに配当金の収入を頼りに生活をしていくことにしています。現状は今の配当金で生活できる見込みですが、しかし、インフレや世界情勢次第では将来的に資金が足りなくなる可能性もあります。
それに備えてFIRE後も資産を守りつつ殖やせて行けたらと考えています。そこでリスクを減らしつつも資金効率を意識した運用をしていくために今回の戦略を考えました。相場は平常時と暴落時で採る戦略が異なりますので、それぞれどのような戦略で行くのか解説していきます。
平常時の信用取引との付き合い方
信用取引の最大のリスクは、「追証」だと思いますが、追証を避けてもそれ以外のリスクもあります。
それは含み損のまま信用建玉を長期間抱え続けることだと私は考えています。
信用建玉を長期間保有すると、
- 金利が積み上がる
- 資金拘束が続く
- 精神的ストレスが増える
という悪循環に陥ります。
そこで私は、平常時の信用建玉は「年間配当の2〜3年分」までに抑えるというルールを設けることにしました。
● 年間配当の2〜3年分を上限にする理由
- 万が一含み損になっても、2〜3年の配当で現引きできる
- 金利負担を抑えられる
- 現物化して長期戦に持ち込める
- 無理な損切りを避けられる
もちろん、その銘柄の買いの前提が崩れた場合は損切りすべきですが、
「そこまで悪くはないが、短期的に下がっている」という局面では、
現引きして長期保有に切り替えるという選択肢が取れます。
また、もしそのような事態になった時は生活資金としての配当金が使えませんのでそれと同額の生活資金の現金も用意しておきます。言い換えるなら、現金と同額程度の信用建玉までなら許容するというスタイルです。
この戦略で信用取引のリスクをほぼ気にする必要がありません。
また、利益確定についてはFIRE後の信用取引はスイングトレードがメインですので、欲張らずにあまり引っ張らずに利益確定していこうと考えています。
これが、私の平常時の信用取引戦略です。平常時はリスク管理を最優先に少しでも稼げればいいぐらいの気持ちで臨んでいこうと思います。
暴落時の信用取引との付き合い方
次に、暴落時の戦略です。
暴落は恐怖の象徴のように語られますが、長期投資家にとっては最大のチャンスでもあります。
特に「○○ショック」と呼ばれるような急落局面では、セリングクライマックスが発生しやすい特徴があります。
● セリングクライマックスとは
信用買いをしていた投資家が、追証を避けるために建玉を投げ売りすることで、
一時的に価格が過剰に下落する現象です。
この局面では、ローソク足に長い下ヒゲが出やすくなります。
この下ヒゲが出たタイミングこそ、私が信用を積極的に使う目安です。
これまでの経験からジワジワ下がった後の大陰線が最初に出た時はまだクライマックスになりにくいです。そのような大陰線が出るとまずレバレッジ高めで投資していた信用組が最初の追証の餌食になります。追証を回避するためには入金をするか建玉を売らなくてはいけないため大陰線の翌日もまた大きく売られ2度目の大陰線が作られます。するとレバレッジを中ぐらいで投資していた信用組の中にも追証アラートが発生し始めます。そして、同じように翌日も売られますが、この辺りまで下がると割安感も出てきたり、追証回避の売りもある程度済んでいることもあり、買い始める人が出てきます。そうすると長い下髭が形成されるという訳です。
● 暴落時の信用は“平常時の2倍”が目安
平常時は「年間配当の2〜3年分」までに抑えますが、
暴落時はこれを4〜6年分程度まで増やすことを考えています。
理由はシンプルで、
暴落時は割安度が高く、リバウンドの確率も高いからです。
もちろん、底をピタリと当てることは不可能です。
だからこそ、どれだけ買い向かう場合でも、
維持率150%を確保しようと思います。
今までは暴落時の維持率は30%を下回ることもしばしばありましたので今までに比べればかなり高めの設定です。
これにより、
- 追証リスクを避ける
- 暴落後の反発をしっかり取る
- 長期的な資産増加につなげる
という戦い方が可能になります。
暴落時の利益確定は平常時とは異なり、基本的には暴落前の水準まで待つことを基本としようと思います。
平常時と暴落時の戦略を切り替えることで“追証リスクを最小化しつつ資金効率を最大化”できる
このように、
- 平常時:信用は軽く、配当2〜3年分まで
- 暴落時:信用を積極的に、配当4〜6年分まで拡大
という戦略をとることで、
追証リスクを避けながら資金効率を高めることができます。
株式市場は長期的には右肩上がりですが、
資産が大きく増えるのは「稲妻が瞬く瞬間」に相場に居続けたときです。
その瞬間を逃さずできるだけ多くのお金を市場に晒していないといけません。そのためには、リスクを抑えつつ、適切にレバレッジを使うことが重要です。
同じレバレッジで常に張り続けるのではなく、
平常時と暴落時で信用の使い方を切り替えることで、
より安定的かつ効率的に資産を増やすことができると期待しています。
しばらくはこの戦略を実践してみて、また新たな気づきがあれば戦略を見直していこうと思っています。投資の成果はXでポストしていく予定ですのでお楽しみに。












