なぜ私はオルカンを後回しにしたのか?分配金でオルカンを積み立てる「逆転のポートフォリオ」

「新NISAならオルカン一択」
「分配金が出る商品は税効率が悪い」
投資の世界では、これが今の「正解」とされています。しかし、私はあえてその正解を後回しにし、まずは分配金を生み出すポートフォリオを構築することを選びました。
効率を捨ててまで、私が手に入れたかったもの。そして、分配金でオルカンを買い増していく「逆転の戦略」についてお話しします。
1. 「出口戦略」に潜む、数字には表れないストレス
投資の最終的な目的は、資産を増やすことではなく、その資産を使って「人生を豊かにすること」のはずです。
しかし、資産を増やすことに特化した「再投資型(オルカンなど)」の商品には、一つの大きな壁があります。それが、取り崩しの心理的ストレスです。
- 資産が減っていく恐怖: これまで一生懸命育ててきた資産を、自らの手で売却していく行為は、想像以上に身を削る思いがします。
- 暴落時の決断: もし資産が30%暴落しているときに、「生活費のために売らなければならない」としたら? その時の精神状態は、決して穏やかではないでしょう。
私は、効率という数字のために、日々の平穏を犠牲にしたくないと考えました。
2. まずは「心のインフラ」を整える
そこで私が選んだのが、一般的な順序とは逆の「インカム(分配金)先攻型」の戦略です。
高配当株や分配型投信(最近ではNASDAQ100を原資産とした563Aのような、成長と分配を両取りするETFも増えてきています)で、まずは日々の生活費を賄える基盤を作りました。
「資産を売らなくても、毎月決まったお金が入ってくる」
この事実がもたらす安心感は、何物にも代えがたい「心のインフラ」となります。生活の基盤が守られているからこそ、市場の乱高下に一喜一憂せず、どっしりと構えていられるのです。
3. 分配金でオルカンを買う「逆転のポートフォリオ」
生活基盤が固まった今、私の戦略は次のフェーズへ移りました。
それは、「分配金の余剰分で、オルカンなどの成長資産を買い増していく」という流れです。
- インカム資産: 日々の生活を支え、精神的な余裕を生む。
- 分配金の余力: これをオルカン(再投資型)に回し、長期的な資産成長を狙う。
- 突発的な出費: 旅行や贅沢費などは、育ったオルカンから必要な時に取り崩す。
税効率だけを見れば、最初からオルカン一本の方がリターンは高いかもしれません。しかし、この「逆転の順序」にすることで、資産が資産を育てる「自家発電型」の積立構造が完成します。
4. 投資は「納得感」でデザインするもの
投資に「唯一絶対の正解」はありません。あるのは、「その人の人生に合っているかどうか」という納得感だけです。
「効率」というモノサシで自分を縛るのではなく、自分が一番心地よいと感じる形にポートフォリオをデザインする。私にとっては、それが「分配金でオルカンを買う」という選択でした。
数字上のリターンを最大化する以上に、「投資をしていて、今この瞬間が幸せか?」。資産を活用できているか?
そう自分に問い直してみるのも、悪くないかもしれません。












