攻めを知るから「守り」がわかる。信用取引や仮想通貨を経て私が「ETF・投資信託」に行き着いた理由

こんにちは、NAOです。
「投資を始めてみたいけれど、失敗してお金を失うのが怖い…」
「NISAや投資信託って『安全』って聞くけど、本当なの?」
これから資産形成を始めようとするとき、誰しもがこのような不安や疑問を抱くのではないでしょうか。
私自身、これまでの投資人生で数々の失敗と遠回りをしてきました。大学時代の手探りなスタートから、株式市場での過剰な信用取引、さらにはFXや仮想通貨といったハイリスクな取引への挑戦。
しかし、いま振り返って強く感じるのは、「若い頃に身銭を切って経験した数々の失敗と『攻め』の体験こそが、現在の堅実な投資スタイルを支える最大の資産になっている」ということです。
今回は私の実体験をもとに、「なぜ若いうちに少額で失敗しておくべきなのか」、そして「さまざまなリスクを経験した末に、なぜ最終的にETFや投資信託を中心とした『守りの投資』へ行き着いたのか」について、お伝えします。
1. 原点は大学時代。「手っ取り早く増やしたい」から始まった信用取引と失敗
私の投資の原点は大学時代に遡ります。友人に誘われたのがきっかけでしたが、当時の私には当然まとまった資金などありませんでした。
「とにかく手っ取り早く、効率的にお金を増やしたい」
そう考えた私が手を付けたのは、低位株(株価が安い銘柄)の信用取引という、初心者にしてはかなりリスクの高い手法でした。自分の身の丈に合わないレバレッジをかけ、値動きの激しい銘柄を追いかける日々。
結果は……言うまでもありません。相場の波に飲み込まれ、たくさんの失敗を重ねて資金を減らしました。
なぜその失敗が「最高の財産」だったのか?
当時は落ち込みもしましたが、決定的な破滅には至りませんでした。理由は単純で、「元手が小さかったこと」、そして「実家暮らしで生活の基盤が守られていたこと」です。
お金が減った痛みはありましたが、明日のご飯が食べられなくなるわけではありません。
- ダメージが最小限で済む時期にリスクを取れたこと
- 本や知識ではなく「自分の身銭」を切って痛みを体感できたこと
失うものが少なくやり直しが効く時期に「痛みを伴う失敗」を経験できたこと。これこそが、後に大きな資金を動かすようになった際の「メンタルの免疫」となり、私の投資人生における最高の授業料となりました。
2. FX・仮想通貨を巡り、やっぱり「株式」に戻ってきた理由
大学時代の失敗を経てからも、私は株式投資での信用取引を続けつつ、ありとあらゆる投資商品に挑戦しました。
- FX(外国為替証拠金取引)
- CFD(差金決済取引)
- 暗号資産(仮想通貨)
どれも「安く買って高く売れば儲かる」という価格売買の表面的な仕組みは同じです。しかし、実際に資金を投じて取引を繰り返す中で、私の中に大きな違和感が生まれていきました。
私にとって、株式以外の取引は「限りなくギャンブルに近い感覚」だったのです。大した情報もなく、チャートを眺めてただ何となく上がりそう、下がりそうという完全に感覚的なトレードをしていました。
そこから改めて株式市場に向き合ったとき、株式には他の投資商品にはない2つの決定的な違いがあることに気づきました。
違い①:株価の裏側には「実在する企業と人の営み」がある
FXや仮想通貨の価格変動は、主に市場の需給や資金の流出入、噂やニュースによって引き起こされます。基本的には「誰かの利益は誰かの損失」となるゼロサムゲームの側面が非常に強い世界です。
一方、株式の裏側には実在する企業があり、そこで働く人々がおり、提供されている商品やサービスが存在します。
企業が価値を生み出し、社会に貢献し、業績を伸ばすことで、市場全体のパイそのものが拡大していく。この「成長の根拠」が存在することこそが、株式投資の最大の特徴かなと感じています。
違い②:「四半期決算」という客観的な答え合わせができる
株式投資では、四半期ごとに決算発表という定期的なフィードバックがあります。
- 「想定通り業績が伸びているから保有を続ける」
- 「業績は好調なのに、一時的な感情で売られているから買い増す」
- 「事業のシナリオが崩れたから撤退する」
このように、客観的な数字に基づいて仮説と検証(答え合わせ)ができる合理性があります。理由のわからない値動きに怯えるのではなく、根拠を持って戦略を立てられる点が、他の取引との決定的な差でした。
3. 株式の中でも「攻め」から「守り」へシフトした理由
「株式投資」と一言で言っても、その中身には大きなグラデーションが存在します。
私もかつては、株式投資の中で「信用取引」という強いアクセルを踏む攻めの投資を長くやっていました。銘柄選定に神経をすり減らし、画面に張り付くような取引も経験しました。
しかし、結婚して子供が生まれ、守るべき家族ができたことで、私自身の投資に対するスタンスも徐々に変化していきました。
ライフステージの変化と「守りへのシフト」
現在はFIREしたことで今までの安定収入(給与)がなくなりました。それにより信用取引もかなり控えめにし、取引の中心も「個別の成長株」から「インデックスETFや投資信託、高配当株」といった守りの資産へシフトしています。
もし私が若い頃に「堅実なインデックス投資」しか知らなかったら、「もっとリスクを取れば早く増えるのではないか」と浮気心を抱いていたかもしれません。
しかし、過去に信用取引やハイリスクな取引で「相場の冷酷さ」や「自分のリスク許容度の限界」を散々味わってきたからこそ、未練なく、納得感を持って守りの投資にシフトできているのだと感じます。
4. 未経験者には分からない「攻めと守り」の境界線
よく投資の解説で「投資信託は守りの投資です」という表現が使われます。しかし、投資未経験の方にとってはこの「攻めと守り」の感覚がピンとこないことがよくあります。
なぜなら、経験者と未経験者では比較している基準が全く異なるからです。一覧にすると次のような表になるのかなと。
| 対象 | 未経験者の感覚 | 経験者の感覚 |
| 銀行預金 | 絶対に減らない「唯一の守り」 | インフレに負ける「無防備な状態」 |
| ETF・投資信託 | お金が減るかもしれない「攻め」 | 資産を守りつつ育てる「守り〜中立」 |
| 信用取引・仮想通貨 | 仕組みすらよく分からない未知の世界 | 事故率の高い「極めて強い攻め」 |
未経験者にとっては、安全地帯である「預金」から一歩でも外に出る行為(=投資)は、すべてリスクを伴う「攻め」に見えてしまいます。
車のベタ踏み体験が「安全運転」の価値を教える
これは車の運転に非常によく似ています。
ペーパードライバーにとっては、時速30kmで走るだけでも「車に乗ること自体が恐怖(リスク)」に思えてしまいます。
しかし、安全な場所やサーキットなどで一度アクセルをベタ踏みし、スピードの怖さやブレーキの効き具合、スリップした時の感覚など限界を体感した人は違います。
- 「これ以上アクセルを踏むと制御不能になる(自分の限界値)」
- 「時速40kmの安全運転が、いかに快適で精神的に穏やかか」
これを身体感覚として知っているため、公道で無理な暴走をしなくなります。
投資も同じです。若いうちに「攻めの投資(信用取引など)」で自分のリスク許容度の限界を知ったからこそ、ライフステージが変わった時に「今の自分に必要なのは、ETFや投資信託を中心とした守りの投資だ」と心から納得してシフトできました。
5. これから投資を始める人へ:「小さく失敗する」ことから始めよう
守るべきものができた今の私には、昔のような過剰なリスクを取る投資はできません。
しかし、最初からこの「守り」にたどり着けたわけではありません。若い頃の試行錯誤と数々の失敗があったからこそ、今のスタイルに行き着いています。
もし今、あなたが「投資を始めたいけれど怖い」と感じているなら、以下のステップをおすすめします。
初心者が歩むべき3つのステップ
- 「なくなっても生活に支障がない超少額」でスタートする
まずは1,000円でも1万円でも構いません。自分のお金を市場に晒す感覚を味わうことが第一歩です。
- 小さな失敗を通じて、自分の「感情の動き」を知る
数百円下がっただけでソワソワするのか、平気でいられるのか。自分自身のリスク耐性は、実際に損をしてみないとわかりません。また、最初は少額の損でもすごいショックなのが慣れてくるとその感覚も変わってきたりします。
- ライフステージに合わせてスタイルを変化させる
失うものの少ない時期は少しリスクを取って経験値を積み、守るべきものができたら堅実な手法へシフトしていく。人生のフェーズに応じて投資を最適化してく。
まとめ:失敗は将来の自分を守る「最高の授業料」
投資の世界において、一度も失敗せずに勝ち続けられる人は存在しません。
大切なのは、「やり直しの効く時期に、やり直しの効くサイズで失敗しておくこと」です。
若いうち、あるいは失っても痛くない少額のうちに経験した失敗や試行錯誤は、将来大きな資産を運用するようになったとき、あなたの資産とメンタルを守る強力な財産にになります。
失敗を過剰に恐れる必要はありません。まずは無理のない超少額から、小さな一歩を踏み出してみませんか?












