「それ、普通に買った方が安くない?」優待の魔力に振り回されず、キャピタルも欲張る私のルール

ポストに株主優待の封筒が入っているのを見つけると、やっぱりちょっとテンションが上がりますよね。「よし、今週末はこれで美味しいものでも食べに行こう」なんて、ささやかな贅沢を妄想する時間は本当に楽しいものです。
でも、ふと証券口座のアプリを開いた瞬間、背筋が凍るような気持ちになることはありませんか?
「優待で3,000円分の食事ができるのは嬉しいけれど、画面に映る含み損はマイナス3万円……」
これ、恥ずかしながら私が過去に何度も通ってきた道なんです。優待の魅力に完全に目を奪われてしまって、結果的にものすごく「高い買い物」をしていたんですよね。楽しんでいるはずなのに、なぜか財布も心もすり減っていく。そんな矛盾を抱えていました。
高PERの優待株という「おとり物件」に飛びついた過去
人気の優待銘柄って、SNSでもお祭り騒ぎのように盛り上がっています。でも、そういう銘柄をちょっと冷静になって調べてみると、企業の稼ぐ力に対して株価が割高すぎる(PERが異常に高い)ことが本当によくあるんです。
「みんなが買っているから大丈夫だろう」と、その熱気に流されて買うのは本当に危険だなと学びました。
一番ゾッとするのは、万が一その企業が「優待、やっぱりやめます」とか「内容を減らします」と発表した瞬間です。優待だけを目当てに集まっていた人たちが一斉にクモの子を散らすように逃げ出すので、株価は信じられないスピードで急降下します。お守りだと思って持っていた株が、一瞬で大損の引き金になる。あの画面が真っ赤に染まる絶望感は、今でも忘れられません。
優待株が見せた「暴落時のツンデレな底堅さ」
じゃあ、優待投資はリスクしかなくてダメなのかというと、これがまた投資の面白いところで、一概には言えないんですよね。
実際に相場全体がガタガタと崩れるような大暴落が起きた時、人気の優待銘柄って驚くほど底堅かったりします。「株価が下がっても、優待があるから手放さない!」という個人投資家たちが、ガッチリと下値を支えているからです。あの嵐の中でどっしり構えてくれている安心感は、優待株ならではの強みだなと肌で感じました。
全否定するんじゃなくて、要は「付き合い方」の問題なんですよね。要領よく、いいとこ取りをすればいい。
傷口を広げないための2つのマイルール
そこで、今の私が優待目当てで株を買うときのマイルールが2つあります。
ひとつめは、「優待がもらえる最低株数」か「一番優待利回りが良くなる株数」までしか買わないということ。
「もっと買えば、もらえる優待が増えるかも」という色気を出した瞬間に、負け戦が始まります。必要以上に株数を増やしてしまうと、万が一株価が下がったときのダメージが大きくなりすぎて、優待の価値なんて一瞬で吹き飛んでしまうからです。欲張らずに枠を絞る。これが、大損を避けるための私なりの防衛線です。
お金で買えるものだからこそ、私は株価の上昇も欲張りたい
もうひとつは、優待だけに依存するのをやめて「キャピタルゲイン(値上がり益)もしっかり狙いつつ、優待も欲張りに取りに行く」というスタンス。
冷静に考えてみると、優待でもらえる商品のほとんどって、普通にお金を出せばお店で買えるものやサービスなんですよね。それなら、企業の業績をちゃんと見て、株価自体がしっかり上がって資産を増やしてくれる可能性のある銘柄を選んだ方が、結果的に手元に残るものは大きくなります。その上で優待もついてきたらラッキー、くらいの大らかな気持ちでいる方が、精神的にもずっと楽です。
もちろん、投資の目的や価値観は人それぞれです。「目先の値動きなんて気にせず、毎年届く優待をのんびり楽しみたい」というスタンスも素敵ですし、それがその人の正解だと思います。
ただ、もし「優待をもらっているはずなのに、なぜか資産が減っている気がする……」と感じることがあるなら。ほんの少しだけ視点を変えて、株価そのものの価値や、買う株数に目を向けてみると、もっと心地よくてガッチリ稼げる投資ができるかもしれません。












